回想的上海(第二章)

tatsujii2003-12-19

けたたましい、クラクションの音と、荒々しい車線変更、急ブレーキの中、ツアーのバスは上海市内中心にあるホテルへと迎う。まったくもって、すさまじい運転だ。日頃、関西で車に乗っていて、荒いことには、なれっこになっている私ですら、なんどか冷や汗をかいた。郊外の風景は、日本の片田舎となんらかわりない。一軒家の窓のつくりが少し大きいかな?高速道路も、看板表記が中国語というだけで、本当に外国にきたのか?錯覚を感じてしまう。市内近郊に近づくにつれ、一軒家が少なくなっていき、ビルが少しづつ増えてくる。上海名物の洗濯物を釣り竿のように、たてにほす光景も目にはいる。ここらへんまできて、やっと異国の地に来た実感がわいてきた。高速道路をおりると、さらにクラクションの音の数がふえ、自転車に乗った人や、歩行者が車の間をすりぬけるように、通っていく。さすがに人が多い。まさしく、人民のパワーだ。この雑踏!!これこそ中国!!
ホテルに着き、荷物をおろす。一眼レフ、交換レンズ、フィルムをリュックに掘り込み、モノクロが入ったレンジファインダーをたすきがけにして、早速、街にくりだした。上海一の繁華街の真ん中に宿をとっていたので、ホテルをでると、人の多さに圧倒される。とりあえず、テレビ塔の見える外灘方面に進路をとるが、途中、なにか小さなビラをくばる人が目の前にビラを差出し、行く手をさまたげる。日本のティッシュくばりのようだ。ビラだけでは、だれも受け取ってくれんよ君たち!!ティッシュをくばるだけ、経済的にまだ発展してないのかもしれないが、もう少しがんばりたまえ。など考えていたのは、最初だけ。あまりに、しつこく、うっとおしいので、なんど吠えようと思ったことか、、、。看板がすごい。ネオン管を使った看板だらけだ。夜になったら、すごいことになるよー。これは!!商店を二三ひやかし、小腹がすいたので、みやげ物屋の二階にある、地元の人しかこないような店で、ラーメンもどきを食し、渡りにくい信号を越え、人込みを掻き分け、やっと、外灘についた。外灘から眺める景色ははすごい。まるで、川の向こうは、手塚治虫氏のメトロポリスの世界だ。近未来の姿。あまりの、はでな作りにびっくりしてしまった。ここまで、近代的になって、上海は後悔しないのだろうか?古い物もありつつ、便利な物も作っておいたほうがいい。なんか、発展した世界をみて、少し淋しくなった。とりあえず、ここが代表的な上海の姿なのだろう。まだ、お日様もでていることだし、何枚か、シャッターを切った。ここは、海外からの観光客だけではなく、地元の人達にとっても憩いの場所になっているようだ。中国人らしい、カッブルや、家族づれも多く見られる。代表的な外灘の景色よりも、有料の双眼鏡を背伸びして、のぞくかわいい女の子がいる家族の微笑ましい光景のほうが、気に入った。

ふぅこの調子で、書いていったら、半月ぐらいかかるぞ〜。まだ一日目も終わってないじゃん!!!!